祇園祭ツアー販売

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あと12日で閉店です
とんでもない暑さとクーラーの効いた部屋と疲れで、久しぶりに本格的な風邪を引きましたが、あと少しですので頑張ります。

京都では祇園祭のクライマックスの前の祭りの山鉾巡行が終わりましたが、この暑さですから見る側も大変だったと思います。

ところでキモノ業界ではこうしたときに問屋がツアー販売を企画して、小売屋が消費者を連れて問屋の準備する会場(最近は社内が多いですが)に連れてって買わせるのです。

旅行費などを完全招待する場合と一部貰う場合と色々ですが、基本邸にはその商品の価格にオンさせていますから、結局自分で払っているようなものですが、それ以上にとんでもない値をつけているのが最近では普通になっています。

先日もある織屋さんが、出し値の20倍から30倍の値が付いていると言って嘲笑していました。

とんでもない値を平気でつける感覚が理解できませんが、お客が手に取るといきなり半額にしますとか、値引きを最初からする野を前提としたとんでもない値を恥ずかしげも無くつけるという風潮は、改まるどころかますます輪を掛けてひどくなります。
世間的には大口叩く問屋やNCもそうした詐欺的商法の片棒を担いでいます。

消費者目線ゼロの本当にこんな下品な商いを当たり前のようにするこの業界にはほとほと愛想が尽きますが、だからこそ真面目なモノがもっと声を上げなければならないと思いますね。
ある小売屋さんにも口を酸っぱく情報発信の大切さを訴えても、いつまでたっても何も変らず、もう言うのも嫌になりましたが、今真面目な商いに徹し、消費者が求める品揃えが的確に出来れば必ず伸びると思います。

私は作り手としてみると余りに売り手の質が劣化しているので絶望的な思いをしますが、仕方ないと諦めないで、作り手が私のように前に出る努力をして欲しいと思います。


東京に戻り、閉店までの最後の1ヶ月の営業活動に入っております。

7月31日にはその歴史を閉じることとなりますが、今18年間に公私ともに本当に数え切れないほど色々なことがあり、走馬燈のように頭の中を駆け巡ります。

キモノ業界もこの20年ほどで、老舗の問屋や小売店が次々姿を消し、その中には父以来おつきあいしてきたお店もいくつもあり、もし私が勇気を持って銀座に出店していなかったら、泰三のキモノの生産は大きく転換し、作りたいものも作れず、ろくでもない無能流通業者の横暴にもっと腹を立ててもっともっと早く辞めていたことでしょう。

それこそ資産を整理して賃貸物件管理などと言うことになっていたかも知れませんね。

ところで銀座に出店できて念願の製造小売り型経営が実現しても、小売業者としての歴史がないわけで、ほとんどの同業者はすぐに辞めることになるだろうと思っていたようです。

しかし私には続けていける確信がありました。

その当時から小売業者の不勉強は著しく、物を知らないくせに口から出任せで、しかもとんでもない値をつけて金もろくに払わないという輩が増え続けていましたから、私のように若いときからきものを買い続け、草履も誂えで次々作っていった業界人など皆無ですし、茶道初め幅広く伝統文化をよく知る業者などもほぼ皆無ですから、私が前に出ることは消費者にはプラスになると思いましたし、世のためにもなるという思いを強く持っておりました。
商いとして当たり前のことを当たり前のようにどんなに苦しくとも完遂してきましたし、
ネットでの配信も私は当然だと思ってやってきただけのことで、しない人が廃れていくのはそれも又時代の流れです。

社会環境の変化に鑑み販売戦略も考えるべきですが、全産業中もっとも遅れ、先の読めない無能のこの業界がどんどんスポイルされていくのも当然で、物を買うより借りる、リサイクルでも何でも平気と言う時代に、如何にして本物を発信するかは至難の業とも言えますが、銀座に発信拠点を持っていたことが大きく作用し、泰三らしいものづくりが続けて来れたことは、私が考えたことに間違いが無かったと言うことで、それも又皆様のおかげと改めて心より感謝申し上げます。

泰三のキモノをお召しになることでのお喜びを直にお伝えいただくのは、作り手として最大の喜びですし、それこそが我々の使命であり、そのことに邁進することことこそ正義だと私は考えて来ました。
正義のある仕事なら続けられるという信念でしたがお陰で今日までやってこれたのだろうと思います。

閉店後のことは色々考えておりますが、多少なりとも物作りは続けていく覚悟ですし、キモノの好きな人達がもっと増えていただけるよう嘘のないアドバイザーとしても残っていくべきだろうと思っています。
後20日ほどですが見ておきたかったと思われるのでしたら、ぜひおいでください。

紬も紹介します

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泣いても笑っても今月で銀座の店は閉めることになります。

18年間を通じ、梅垣さんの素晴らしい帯だけでなく、私の目で見てお薦めしたい物も数々ご紹介してきたつもりですが、特にお召しは色々用途も広いので何度も皆様方にみて頂く機会を作って参りました。

それ以外にも紬も一部展示いたしましたが、最後の最後になって恐縮ですが、どうしてもみて頂きたい物がありまして、ご紹介いたします。

1つが秋葉商店オリジナルの紬の作品です。

秋葉商店は東京では有名な紬専門問屋で、有名デパート、老舗専門店などをお得意先として販売されてきました。

当主は私の大学の後輩でも有り、以前から親しくつきあっておりますが、当店で1度秋葉さんの作品展をしようと思っていたのですが、今頃になって実現しました。

秋葉さんは結城紬や大島紬の扱いが多く、特に戦後の結城産地を支えたと言われるように、結城紬にはそれなりのこだわりがあるのですが、今回はそんなに高価な物では無い、石下で織られたものなども揃えて頂いています。それをまた多少リーズナブルに提案したいと思っております。

2つめが、三才山(みさやま)紬のご紹介です。

信州松本から車で30分どの山間で、横山さんという一家だけで織られているもので、裏山から取れる草木で色々な色を作られます。

素朴なシンプルなデザインと真面目な仕事ぶりですが、作家物というスタンスを嫌われ、普段着の紬がそんなに高いものになってはいけないということで、苦労されている割には加工賃が低く、生活も楽では無いと思います。

作られる量も少ないので、余計に大変ですが、そうした姿勢を愛でる京都の2軒の紬問屋のみが扱っています。

もっと世の中にこの作品が出て欲しいと問屋も頑張っているのですが、東京には作家物で値段が高くなるものしか扱わないという不届きな呉服屋があって、なかなか東京で扱って貰えるところが少ないということなので、私も物作りをする物としてそうした気骨ある職人気質の人が大好きですから、今頃になって申し訳なかったのですが、店を閉めるまでに是非皆様に見て頂けたらと思い展示のお願いをいたしました。


お時間あればこうした作品の数々もご覧になってください。

銀座に店が無くなると、常時色々なことを提案できなくなりますが、たまにどこかもとの店に近いところで、私が作る物だけで無く、真面目に頑張っている人達の作品をご紹介する機会を作りたいと考えております。

今がチャンスかも

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京都に帰ってくるなり、ある帯の問屋が夜逃げをしたとか、どこどこは危ないらしいとか、本社を売って家で仕事をする同業者の話だとか、まあとりあえずネガティヴな話ばかりを聞きます。
実際この1年ほどキモノ業界の低迷は深刻で、最近は催事をしても集客が極めて少なく、消費者セールも経費倒れの所も多いようです。

地元の銀行でもそうした事態を受けて、キモノ業界にはかなり厳しい目を向けており、出来れば去って行きたいという風潮がうかがえます。
かつて京都最高の業界が、今やはっきり言えば最低の状況です。
隔世の思いではありますが、市場全体を見渡せば、キモノを着たい、着る人は増えているし、満足できるモノがあれば買いたいという人も増えているだろうというのは私が銀座での小売りという最前線の立場で感じることです。

銀座はある意味便利なところですし、全国から人が集まり易く、当店でも北は北海道、南は沖縄まで広く色々なところから来店されています。

ですから地方の色々な情報も聞くことが出来ますが、要は買いたいというものを置いている店が無い、店外催事はつまらないものがとんでもなく高いから行かないと、消費者が買いと思っているのに、それに答えることの出来ない商いに終始しているところがいかに多いかと言うことです。

しかもドンドン廃業も増えていますし、そうしたところと取引している問屋の悩みも深く、前向きな話をするところがほとんどありません。

商売の形態には色々あり、最近はBtoB だとかBtoCだとかアルファベットで物を言うコンサルタントのような輩が多いのですが、従来からの卸業はBtoBということです。

私のやってきたことはBtoCと言うことになります。ダイレクトマーケティングを敢行することで当社は生き延びてきましたが、どちらの形が最適なのかと言うことは、その企業体質にもよることで、一概には言えません。

ただ生産数がドンドン縮小し、また専門店、デパートも減少している超構造不況状態では、直接消費者に向かう商いはかなり有効であることは身をもって証明してきました。

キモノ文化は絶対消滅はしませんが、その質は今のままでは確実に低下し、技も消えていきます。

消費者は決して低品質な物は望んでいません。ポリエステル等を高く買いたいとは決して思ってもしません。

上質で上品な物を正しい知識と共にリーズナブルな価格で求めたいと言う極めて常識的な購買意欲を持つ人が大半で、かつ増えているという現実に即した販売業者が増えていくことを望みたいです。

京都に帰ると厭世観がただよいますが、決して諦めることは無いと思います。

既成概念を見直し、自社にとって何が出来るのかを考え、最適な流通環境を再構築できれば必ずチャンスはあります。

キモノを買いたいと思うっているお客様は数え切れなく存在していると思って前進すれば道は開けます。

迷える作り手二も色々アドバイスを差し上げたいと思うこの頃です。

はれのひ事件

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今年の成人式の時にとんでもないことをしでかした男が先日逮捕されました。
どうやら粉飾決算に騙された銀行が訴えたと言うことですが、あの程度の男の嘘に簡単にころっと騙された銀行もだらしない話です。

最近の銀行員は得意先回りもあまりしないし、人を見る目などとうてい養われません。
見るのは数字ばかりですし、相変わらず基本は担保主義なのですが、この男の粉飾で好業績な会社という評価をして、担保もないくせに貸してしまったというのも情けない話なのです。
その恥を忍んで訴えるというのは、社会的制裁をこの男に貸すべきだという世論の声に背中を押されたのかも知れません。

民事的には何も取る物も無く、騙された消費者も振り上げた拳の下ろしどころもなく、諦めている気配ですので、せめて刑事罰を科そうと言うことでしょうか。

それにしてもレンタル業者がとんでもない商いをしている実態があからさまにあり、ペラペラの超安物の振袖を法外な価格で貸しているのは、それこそが詐欺でしょう。

こんな程度の低い男に、商品を卸していた問屋も問屋です。

態度の悪い、金もろくに払わないような流通業者を排除できないというのが情けない話です。
キモノ業界の輩はちょっと普通の商いと違う、超低レベルな考えを持つ者が多く、常識はずれのことを平気でやってしまいます。

この間も老舗だとか言う問屋がいまだに180日の手形を切っていてしかも歩引きをすると聞いてただただその馬鹿さに呆れかえっています。

先日倒産した小売屋は210日の手形を切っていたとのことですが、こういう馬鹿共に品物を卸すことが結果的に消費者に迷惑を掛けることとなってしまいます。

なぜ当たり前のことを当たり前のように出来ないのか。金払いが悪いなどとぼやく前にそんな業者を排除してしまえば良いのです。正しく払えない業者が生き延びたことはなく、必ずいずれ倒産します。

品物を買わないで、全部委託のくせに金もろくに払わないでとんでもない高値で売りつけている腐った流通業者は、他の業界では相手にされないでしょう。

そういう意味ではこの業界の非常識さは日本最悪でしょう。

私はそうした業者と次々手を切って排除し取引を辞めていきましたが、そのままなら廃業になってしまいますので小売りに転じたわけです。

ろくでもない業者よりも遙かに知識と見識のある私が前に出る方が世のためになるという信念を持っていましたし、実際その通りだったから長く続けられたのだろうと思います。

ただで着付け教えると言ってろくでもないキモノや帯をとんでもない値で売りつけているような着付け教室チェーンなどがあるなどと恥ずかしくて人にも言えません。

真面目に消費者のために、キモノ文化のために努めようという人が逆に辞めてしまうと言うことも散見しますし、商取引の改善とどれほど口酸っぱく言われてもどこ吹く風の馬鹿に卸す問屋の見識が実は一番の問題です。

そうは問屋が卸すかという気骨があれば、金も払わないでのうのうとしているような小売屋や問屋などとうの昔に商えなかったはずなのです。

大都会ほど金払いの悪いどうしようもない小売屋が山ほどいるというのはまさに嘆かわしい事実です。

私は亡くなった父から引き継いで31年毎月どんなにに苦しくても逃げないで全額支払ってきましたが、それが今は大変大きな信用になっているのはまぎれもない事実でしょう。

仕入れ先に金を払わないというのは金を借りているのと同じです、銀行なら金利を払うが、仕入れ先なら構わないと思っているのでしょう。

本来なら売掛残に金利を課すか担保を取れば良いのです。

契約概念ゼロの業界ですし、そんな業者と取引するより、直接消費者にどうしたら売れるかと言うことを考えるのが一番だと思いますがね。

振袖市場はこの男の影響もあってか極めて悪く、良い物を本当に見なくなりました。
18才で成人と言うことになると、成人式がどうなるかというのも悩ましいのですが、
質の低下に歯止めが掛かるようなことは当分無いでしょうし、情けない程の安物を高く貸すという商いもとまりません。

流通の要の問屋が心を入れ替えることを心より期待したいものです

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