さあ10月、衣替えです。

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早いものですね。もう衣替えとなりました。おしゃれを楽しむ秋となり、きものも、どんどん勇気を出して着てください。

さて、この間のコレクションには、今年も多数の方がお見えいただき、まことに有難うございました。ホームページ上ながら心より御礼申し上げます。ありがたいことに多くの方から賞賛と激励を頂戴しましたが、問題はきものをもっと着ていただくためにはどうしたらいいかということです。いくら誉めていただいても、そのことは何もきもの振興になりません。

 

着る機会が無いとか、着られないと言う方が相変わらず多いのですが、ちょっとした勇気と、手間を惜しまなければ、きものを着る機会などはいくらでもあります。昔は朝から晩まできものですから、慣れてしまえばどうって事無いわけです。ただ作る側ももっと着易いきものを提案していかねばならないなとつくづく考えさされました。

消費者を対象としたこうした展示会のいいところは、皆さんの生の声が聞けるということです。現在情けないことに、小売屋も問屋も勉強不足で、メーカーに対して製作指導などできるところは、ほんの数えるほどで、消費者の声をメーカーに伝えるということはほとんどできていません。ですから詐欺まがいのメーカーが作ったものを、同じ穴の狢の問屋や量販店などが、消費者を欺いて、ぶっ高く売るような商法が跋扈するのです。消費者を騙したやつが勝ちなどと平気で言う輩がいっぱいいるような状況では、早晩この業界は罰が当たって悲惨な状況になるのではないかと心配です。

このコラムを読まれる方に限ってはそんなことは無いでしょうが、聞いたことも無いような業者のDMに載せられて着物の展示会に行かれると必ずひどい目にあいますので警告しておきます。それでなくても従来老舗といわれているような店まで、変な売り方ばっかりして、本当にお客の身になって品選びをしてくれるところが、どんどん減ってきました。

これからも色々な機会を持って、着る立場からのきもの作りに努力してまいる所存です。ただ長い時間と労苦を重ね出来上がる私の作品は、それぞれ職人さんの汗の結晶ですが、私がしょっちゅう申し上げている通り、段々とこの先同じようなものを作ることが困難な状況になってまいりました。職人さんを守るためにも最大限の努力をしながら、今後も私のこだわりを続けていく所存ですが、私一人では如何ともし難く、将来が危ぶまれております。

最近自分のコラム欄だと思って、自分が最近つらつら思っていることを好きなように書く癖が付いて、つい長くなって申し訳ありません。今月はもっと他の事を書きたかったのですが、次の機会に譲ります。さてきものの製作工程の話は、今月で金彩工芸を終え、次からは私が一番こだわっている刺繍の解説に入る予定です。

敬具

 

高橋泰三   拝

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