2008年2月アーカイブ

一応今回で持って最終回といたしますので、少し長くなるかと思いますがご興味ある方は最後まで御読み下さい。前回申し上げたように、何となく不安なままに配色をして片袖の刺繍に入ったのですが、どうも何か違うと思い、私自身が気に入らないので、これは早い目に一度私立会いの下で、見てもらわなければと思っておりましたところ、昨年の秋にちょうど松竹座での公演があり、お知り合いの役者さんに玉三郎さん
「天守物語」富姫の内掛け   最初に 天守物語 の 富姫 の内掛け製作に着手いたしましたが、その時点では歌舞伎の舞台衣裳のことはほとんどこちらも理解しておりませんでした。キモノの内掛けの基本的にそう変わるものではないと思っておりました。ところがそうでは有りません。確かにその形などはそんなに違うものではありませんが、その用途などから来る違いはとんでもなく大きいものです
昨年より歌舞伎の名女形 坂東玉三郎さんの歌舞伎衣裳の製作を続けてまいりました。二点ご注文頂き、その最初のものが先日ようやく完成しましたので、大変思い出に残る仕事でもありましたので、お許しを頂きその顛末を記してみたいと思います。 歌舞伎衣裳と普通のキモノとは大きく違うところがあり、私自身も初めての経験で大変勉強にもなりましたので、そのことを書いてみるつもりです。 そもそも歌舞

第15回

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今回、後いくつかの沖縄県の代表的な織物を紹介し、このシリーズを閉じたいと思います。 本場久米島紬 沖縄県には伝統産業品として指定されている紬が10種類ありこれもその一つです。詳しくは http://www.kougei.or.jp/crafts/0123/f0123.html をご参照ください。 久米島には、14世紀ごろ南方貿易で、インドをルーツとする織物技術が、中国からは

第14回

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今回は他の沖縄県の特徴ある紬について触れてみます。 読谷山花織(よみたんざんはなおり) 直線と曲線を巧みに組み合わせた独特のデザインのこの織物は、紋織りの一種ですが「浮織」とよばれる特殊な技法で織られています。一般的には紋織物は紋紙が指示をして、綜絖によって経糸が引き上げられ、緯糸が打ち込まれるのですが、この「浮織」は手綜絖とも呼ばれ、織機の綜絖の部分に手で引き上げられるよう

第13回

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沖縄県 一年以上にわたって書き続けて来ました紬紀行もいよいよ最終の沖縄県まで参りました。沖縄県には独特の織物がたくさん存在していますが、これは沖縄の歴史、場所などに関わるものだと思います。沖縄はご存知のように王朝がありましたので、独特の文化をもち、本土とは違った時の刻み方をしていました。王朝は滅ぼされましたが、現在までその風習文化が伝わっています。この沖縄の文化は、どうも南方か

第12回

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本場大島紬(その2) 大島紬は細かい絣で多様な文様を織り込むことが出来ますが、それは前回も申し上げた締機による絣作りのおかげです。この絣糸が多いほど細かい柄が織れるわけで、どれだけの絣糸が使われているかということを特別な言い方をしています。お聞きになったことがあるかもしれませんが、 マルキ という言い方です。(奄美のほうではコンマルキと言います。)普通大島紬の経糸は1240本で

第11回

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今回は絣の宝石とも呼ばれ、あらゆる織物の中でも最も有名なもののひとつである大島紬のことを2回にわたって記してみたいと思います。 鹿児島県本場大島紬(前編)鹿児島県で織られている大島紬は(一部宮崎県でも織られています)、現在奄美大島と、鹿児島市内の2ヶ所です。 もともとは奄美大島で織られていたものですが、島が戦後アメリカの占領軍の統治となり島民が、鹿児島に移住し、その地で再び大島

第10回

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今月からいよいよ九州に入ります。九州の織物では沖縄を別にすれば何と言っても鹿児島の大島紬が有名です。この伝統ある織物に関しては話せば長くなりますので、次月に譲り、今月は、九州本土に有る他の有名な織物二つをご紹介します。 福岡県久留米絣この織物は前月同様、綿絣です。昭和32年に重要無形文化財保持団体に指定されています。その条件は絣糸を手で括ること。純正の天然藍で染めること。投げ杼

第9回

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本題に入る前にちょっと余談ですが、「京の着倒れ、大阪の食い倒れ」という言葉をお聞きになったことがあると思いますが、この言い方は実は江戸時代の西陣の業者が考えたキャッチフレーズだったそうです。東北地方をはじめ、各地の織物は最初の頃は、その地方の人たちの着るものとして消費されていたのですが、だんだん生産量が上がるにつれ、余剰のものをその地方以外のところへ販売することになりました。こ
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