2008年3月アーカイブ

最終回 

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去4回にわたって紋の話を書いてまいりましたが、一応今回を最終回とさせて頂きます。最終回として多くの家紋を取り上げて解説させていただきたいのですが、その数は本当に数え切れないほどあります。一説には1万以上あるといわれていますが、江戸期にほぼ定まった数だけでも600はあるとされています。ですからそれをいちいち解説することは出来ません。詳しくはそのような書物がいくつも出版されています

その4 きものの種類による紋の付け方

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今連載している紋についての話は「美しいキモノ」210号の付録と、日本紋章大図鑑 ( 百年社発行 ) を基に書いておりますが、少しでも皆さんのキモノに対する疑問が解決できればと思っているしだいです。 多くの参考本は出版されていても手にとって本当に勉強している人も少なく、いつも言うように肝心の呉服店でも、うろ覚えの知識で消費者に接するために、この紋章の文化も壊れつつあることは実に

その3 紋の種類 刺繍紋その他

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前回は染め抜き紋の話をいたしましたが、今月はそれ以外の 刺繍紋 、 加賀紋 などについて書いてみたいと思います。 刺繍紋 は染め抜き紋よりは略式になりますが、色無地や訪問着などにつけると、略礼装となります。それだけでなく刺繍加工の色留袖などでも最近は刺繍紋をご注文されることが多くなりました。染め抜き紋と同じ様に、日向紋、中陰紋、陰紋があります。刺繍の色々な技を使って、多くの表

その2 紋の種類

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今回はキモノにつける紋の種類を記してみたいと思います。技法でいうと大きく言うと2種類あります。また図柄で言うと家紋としゃれ紋です。技法では染め抜き紋(我々は通称抜き紋といいます)と刺繍紋(通称縫い紋)です。もっとも正式な紋は抜き紋で、それ以外は略式となります。抜き紋とはその名のとおり、生地をその紋の形に抜染し、紋の上絵屋さんがそのふちを描き、細くて線で抜けなかったところなどを、

その1 紋の歴史

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最近良くお問い合わせのある紋章の話をしばらくさせていただきます。お問い合わせの多くは、どんな紋を入れればいいかということです。このこと一つをとっても、キモノは着たいが、キモノのことはまだまだ初心者と言う方がいかに多くおられるかということですし、そうした方々が日本の大切な服飾文化を次世代に伝えていただけるので、きちんと正しい知識を伝えていかねばなりません。それが今のNCと称される
前回の刺繍までの工程が終わりますと、特殊なものを除いてほぼ完成ということになります。  ここへ来るまでに多くの職人さんの労苦と時間を経て(物によっては1年以上もの歳月を要しますが)出来上がった作品を見るとき制作者としては非常な喜びを覚えるのですが、まだ最後にすることがあります。長い工程を経ると時々どうしても人がやることですからある程度やむを得ないのですが、しみがついたり汚れた

第15回 刺繍(その4)

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今月もいくつかの技法の解説をすることで刺繍の工程解説を終えます。   4)駒使い繍 ― 金駒繍、銀駒繍等   金糸や銀糸、或いは駒よりの糸を木で作った駒(真ん中が細い丸い棒状で両端が四角い糸巻き)に巻き取り、この糸を置き糸といって下絵の線に合わせておき、別の細い糸でとじ付けていく技法です。       通常金糸2本(2駒)

第14回  刺繍(その3)

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今月は具体的に刺繍の技法の話をさせていただきます。刺繍技法は基本的なもので15種類以上、それらの応用的な技法を入れると数え切れないほどありますので、ここではそのうちの代表的な技をいくつかご紹介させていただきます。 1) 刺し繍(さしぬい) 比較的面積の広い部分をつめる技法で、撚りのかからない平糸を使用します。 文様を外側から内側へ何段かに分けて繍うのですが、1段目を針の継ぎ目

第13回 刺繍(その2)

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今回から具体的な刺繍の工程を記しますが、実際に縫うまでにも色々な準備作業があります、まず 下絵 から始まり、 生地張り、糸染め、糸巻き、糸撚り(京刺繍の場合) をし、実際に 繍い 、その後 仕上げ というのが一般的な作業の流れです。  それぞれを簡単に説明しますと、まず 下絵 は下絵職人さんの仕事で、刺繍の下絵だけを書く場合もありますが、加飾作業としての刺繍の場合は、友禅の出

第12回  刺繍 (その1)

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今回から刺繍の話をさせていただきます。色々な工程を経て、付加価値をつける最後の工程です。もちろん刺繍の無いきものもありますが、高級なきものには必ず刺繍を施します。特に私の作品はその刺繍に相当重きを置いており、刺繍で色々と表現することを得意としております。そうしたジャンルのきものとしては日本一すなわち世界一の仕事をしていると自負しております。それゆえ刺繍には、特別のこだわりがあり
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