銀座百点

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銀座には色々なお店の団体や組合などがあります。

当店はまだまだ新参ものですが、その中の一つに銀座百店会という会があります。
これはもともとは銀座の老舗の集まりと言うことで、有名なお店が会員に名を連ねています。

この会が発行する、「銀座百点」という月刊の小雑誌があります。

加盟店に行くと無料で貰えますが、大変歴史もあり、その中でのコラムや対談も読み応えがあり、銀座を古くから知る人には大変有名な雑誌です。

この雑誌に広告を載せるのは、本来銀座百店会の会員ということになっています。

しかし近年特に和装関係では従来からの本格的な格調高いものを置くところも激減したせいもあり、
もともと私が銀座らしいものを提供してきたこと、それを知る人たちの特別のお計らいで、当店の広告を出すことを現在は許されております。大変有り難い事だと思っております。

このブログをお読みになっている方の中にはご覧になった方もおられるかも知れません。

ただ泰三のキモノは夏物を、お誂え以外は製作しておりませんの、夏の号には出稿を控えております。
銀座百店会に入会する条件は満たしているようですが、私には現在後継者が無いと言う事情も有って、入会してご迷惑をおかけしては申し訳ないので、今のところは遠慮させていただいております。

秋の号からまた掲載いたしますので、銀座に行かれましたら、お手にとってご覧下さい。

以前は時々キモノ雑誌にも掲載していたのですが、近年あまりにもレベルの低いキモノの広告が出てくるので、玉石混交では、本物を作る人は出稿をしません。

以前はキモノ雑誌の編集長などは本当にキモノのことを良く知っていたので、とんでもないものは断っていたのですが、最近は広告費を出すところも減ってきたので、何でもありで、受け付けるのです。

そうしたことから余計に本当に消費者が知りたい情報から離れていく傾向にあり、これまた嘆かわしい事態だと思っています。

これはどんなものでもそうなのですが、本当にいい物を作る人ほど、こつこつと仕事をしていますので、いわば知る人ぞ知るということになっています。

京都の漬物屋産なども、ほとんど何も広告しないけれど本当にこだわりのおいしいものを漬けているところは沢山有ります。
沢山売れるところはどうしても機械化したり、コストダウンを図りますから、お金を掛けてこだわるということが出来ません。

しかし宣伝広告費はそういうところは沢山掛けますので、結局隠れた名店がありながら、しらないままに、お土産でそう言う物を買ってしまうということは良くあることです。
名物に旨いもの無しと昔から言われますが(まあ京都の人はそんなことを言うと怒りますが)、雑誌やテレビに良く出ているからいいものだとは一概には言え無いと言うことは真理です。

しかし悪貨が良貨を駆逐するということがあって、いくら良い物を作ろうとこだわって真面目に物作りをしていてもそれを知る人や評価できる人がいなくなって行くと、結局はその良いものがだんだんと知られないままに消えていくということになり、市場には作り手としての思想の無い品質の悪いごまかしのものばかりが並ぶということになります。

キモノの世界では確実にそういうことが進行中です。
消費者はそんなものを望んではいませんし、いい物はいいものとして評価できる人はまだまだおられますから、それに応える品揃えが無ければ益々需要が減退していきます。

最近は売り手も勉強不足と言うか、教育不足というか、本物とは、良い物とはどんなものかをほとんど知りませんから、当然ですがお客様にそう言う物をお薦めできません。

高いものが良い物とは決して言えませんが、直ぐに作家物の高額なものを薦めたり(決していいものばかりでは無いのですが)します。

しかしこの現象は当分改善されることは無いと思いますから、彼等に期待することは出来ません。勉強する気の有るものなら、言われなくてもしています。

彼等が作家やメーカーの名でしか評価できないのなら、本当に良い物を作っている人は、消費者のためにも、もっと大きく言えば世のためにも、もっと自分をアピールするべきではないでしょうか。

大体上物を作る人は私もそうですが、我侭で頑固な人が多く、人の言うことになかなか耳を貸しませんし、ものの分かる人には分かるのだと信じています。
勿論そうあるべきなのですが、メーカーは直接消費者にアピールしないところが多いので、間に立つ業者にそういう眼がなくなれば、消費者の中には分かる人がいても、そこまで物が到達しないのです。

このことはずっと私が指摘しているのですが、相変わらず何も変わりません。

西陣の帯でも、実際デパートにもぽつぽつとは入っていても、その織屋のことをよく知るものがいれば良いですが、そうでなければ沢山のものの中に紛れて、光らないのです。

ですからやはり心あるメーカーはもっと声を出すべきだと思うのです。

私が梅垣織物にもそういってHPを作るように進言しましたが、やはりそのことでの知名度は序々に上がりますし、消費者からの問い合わせもあるようです。

それをネット販売で探そうなどと言う人もいるでしょうが、本当にセンスと品質のいい物を求めている人は多いのです。

老舗専門店も真面目にこつこつしているだけでは、今の時代は分かってもらえません。
手段は色々有りますが、如何に消費者に何をアピールするかが、本当にこんな時代だからこそ最重要の課題なのです。

いよいよ京都は今日から祇園祭入りです。夏になりました。
政治はお寒い限りですが、体調の管理だけは怠らないようにしたいものです。

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銀座百点、面白いので見つけると手に取って読んでいます。
泰三さんのお店も会員になっているのかと思っていました。

あの雑誌にも 軽めのコメントをお書きになったらいかがでしょう?

有難うございます。そうですね次から何か考えて見ます。

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