政府の紋章

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最近記者会見などに使う演壇の表側に、その省の名とともに、紋章がついています。

以前は一部のモノだけでしたが、最近は各省に使われるようになりました。

これは以前にも書きましたが、五七の桐という紋章です。

日本では桐紋は女紋としてよく使われます。それはほとんど五三の桐です。

明治になって誰でもがどんな紋を付けてもいい(天皇家の菊紋以外は)ということで、後七の桐への憧れで五三の桐を使うようになったのでしょう。

これは中国から来た思想ですが、古来、桐という木は、鳳凰が宿るとされています。

ちなみに鳳凰は竹の実を食べるそうですから、桐竹鳳凰文というのが最高に位の高い文様とされています。

鳳凰は現世で善政が施されている時にのみ出現すると言われ、為政者は好んで桐をデザイン化した紋章を使いました。宮中では嵯峨天皇が好んだということですが、どちらにしろ位の高い人しかつけられない紋章ということになり、天皇家も数ある替え紋の中にこの五七の桐があったようです。

明治になって政府にも印が必要だろうということになり、この紋章を使うことにしたそうです。要するにそのころから日本国の紋章として決まっていたようです。
まあ教養のない下級武士が、世界の恥さらしの爵位制度などを取り入れたりして、この紋のこともあまり重視していなかったのかもしれませんし、自分たちが善政を施すなどとはとんでもない連中でしたから、桐紋を使う勇気がなかったのかも知れませんね。

実際現実には外務省が使っていたくらいで、他の省庁はあまり使っていなかったように思います。
第一外務省の連中でもこの紋章の意味を正しく知っているものなどほぼ皆無でしたし、知らない人はあれは何かと思っていたようです。情けない国です。

あるホテルで首相の会見の時に、演題にホテルの名が入っているので、これはまずいだろうということで、それから五七の桐を各省の演題テーブルの前面に付けるようになりました。

この間テレビで、あのマークはなんですかと、まあ結構有名な司会者が話していて、まあ時代が時代とはいえその無教養にあきれ返ったものです。

国の紋章を知らない役人、国民、そういう国なのですよ。

若いものに物を言うのは本当はもっと中高年を教育しなおさないといけません。こんな程度の低い無教養ぞろいでは若いものにモノを言えません。

文化教育という点では、フランスのサルコジは人間的にはいかがなものかと思う言動もありますが、文化と言うことに関してはなかなか一家言を持っているようで、現在フランスでは初等教育から、フランスの美術史を必修科目として教えているそうです。文化に対する予算は先進国でも減らされつつありますが、そういう点ではこのフランスの政策は大変評価できます。
サルコジは文化そのものへのお金は減らさないで、その間に立つ役人の数を相当数減らしたのだそうです。

日本も、後継者育成事業が仕訳対象になっていましたが、政府の本意は実行予算を削るのではなく、その間に立つ機関や組織をリストラしなさいということなのに、現実は案の定ですが、自分たちの取り分は何も減らさず、育成事業の予算を減らし、文句があれば民主党を恨めと言っているそうです。

こういうカスどもを排除しないと文化を国が援助育成できないのは明白です。文科省の天下り役人のくせに教養がないなど恥ずかしい限りで、文化国家が聞いてあきれます。

何かというと箱ものしか思いつかない文化行政などいつまで続けるのでしょうか。

奈良でも建都1300年事業として、鉄筋の大極殿を作りましたが、はっきり言って見るに価値のないものです。

あんな場所にぽつんとあんな物を建てても、どんな意義があるのでしょうか。これからもいろいろ作って結局テーマパークのようなものにするそうですが、たかだか74年しか続かなかった都ですし、そんな金を使うなら、奈良という都市の文化育成事業に使えばどうかと思います。

京都も建都1200年事業の目玉が、およそ京都にふさわしくない京都駅の建設でしたが、伝統産業後継者育成のための基金でも積んでくれたほうがはるかに良かったような気がしますね。

文化を守るという意味では行政の役割は大きいのですが、その文化そのものを知らないから、ややもすると、在るものを護るためだけの、文化遺産修復保存にばかり目が行ってしまいます。

文化庁の役人が、もっと和文化を広く深く知る勉強をしなければなりません。

世界に出て恥をかくような役人ではみっともないではないですか。補助金の受け皿づくりに汲々としているような程度の低さでは、まさに税金の無駄遣いです。

文化水準はその国の民度のバロメーターです。行政の無教養化はその水準を確実に貶めます。それを国民がチェックする必要があると私は思いますね。

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