道(どう)が廃れる

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今日は清元の社中で忘年会をしながら色々な話をしましたが、清元だけでなく、邦楽のお弟子、特に男性は減る一方で、今お稽古をしている人も高齢化の一途です。

一昔前は、政治家や経済人でも、茶道も含めてなにがしかのお稽古をしていたものでしたし、それが日本人でした。

ところが今やほとんどそんな人はいません。経済団体もほとんどがただのサラリーマン社長集団で、お稽古事をしている人もほとんどいませんから、そうしたことへ誘う人もいません。

当然ですが今の連中も何も知りませんから次世代も同じことになるでしょう。

義太夫も長唄も常磐津も清元も、その名前さえ知らない連中が日本を代表する会社の社長などということになります。
まあ本当に情けなく恥ずかしい国です。

日本には~道と名のつく日本の文化があります。

茶道、華道、香道、書道、柔道、弓道などなど、日本人としての常識、道徳、生き方を学ぶ上でとても為になります。

共通して言えることは、この道で礼節や思いやり、おもてなしの心と、ある意味厳しさを学ぶこと鳴ろうと思います。

今日朝のテレビを見ていたら、将棋を子供たちに教えるために、簡単にして動物将棋というものを考えた女性棋士がいて、小学校に普及活動中らしいのです。

簡単そうで意外と難しいようですが、この将棋を始める時、終わった時に必ず礼をさせます。こうした礼儀を教えるという意味では、日本古来の武道や、囲碁将棋なども有意義です。
将棋人口はドンドン減っているとのことですが、その原因は家に将棋盤もなく、親が将棋を知らないという家がドンドン増えているということです。

なるほどと思いましたが、残念で嘆かわしい話でもあります。

伝えるべき人がものを知らなければ、当然ですがどこかでその歴史が断ち切られてしまいます。

今の日本にはそうした危機を孕んだ話が随所に見受けられます。

ですからこの動物将棋ではないですが、初心者への正しい啓蒙活動からやり始めないといけません。

その中から本物に目覚める人が増えて行けばいいと思います(必ず出てきます)。

キモノも同じことで、今やほとんど親が知らないというところが多く、それを誰がどう導くかということが重要です。

にもかかわらず、それをいきなり本当に誰が見てもつまらない眉を顰めるようなものをローンで高く売りつけるようなことを平気でして業者が数多くあります。

この流通業者を排除し、勉強しなおして、正しく文化の伝承に努めていけば、再びキモノブームがやってこないとは言えません。そういう夢をもって頑張るため人も要の問屋の見識が問われています。

特に京都の室町の人たちは自らの責任をよく自覚し、作り手のために、正義のある商いに糺していってほしいものだとつくづく思います。

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昔の社長さん方は邦楽や茶道など何がしかのお稽古をなさって居られたそうですが、
それが今何故お稽古されなくなったのか?その理由は判りませんが昔の社長さんは
どんな動機でお稽古なさっていらしたのか、自らの嗜みだったのか人からの薦めか
それとも仕事で必要だったのか?泰三様はその動機について如何お考えでしょうか。
今はバブル景気の崩壊後から続く不況の影響で、サラリ-マンやOLさんの残業が
カットされてその分の空いた時間を利用してお稽古されたりレッスンなされる方達が
増えて居る様子ですが、どちらかと言えば仕事帰りに気楽に出来る趣味的なものが
多いようで○○道のような深いお稽古を必要とするものは少ない様子でございます。
本当は10代の時に礼節とか常識などを学ぶ為にも、茶道のお稽古などなされると
宜しいと思いますが、邦楽と申しますと難しくて地味と言うイメ-ジを持たれる方が
多いようで、一般の方々に邦楽を知って頂いて触れて頂く邦楽界としての活動などが
求められると思います。


風天様

一昔前はお茶屋や料亭などでの宴会が多く、その時はみんな何かやらされたものですので、小唄の稽古をするのも仕事のうちだったのですね。それが50年代に入って、遊ぶ場所が変わったことと、カラオケの出現が、仕事上での邦楽の稽古を必要としなくなりました。

もちろん楽しみとして続けておられた方もありましたが、最近は周りにも誰もいないので、邦楽のこと自体を知りません。
仮に稽古をしても今度はそれを発表する場が逆にありませんから、まあ致し方ないですね。

最近確かにカルチャーセンター的な習い方をする人がいますが、大体続きません。

おっしゃるように師匠と弟子という昔ながらのイメージでは、これからの時代はなかなか
普及は難しいでしょうから、家元を中心に、ワークショップその他の啓蒙活動を積極的に推進することが大切ですね。

泰三様のお話を拝見致しまして、実は私も同じ動機の理由を考えて居りましたが
1956年~70年に制作された森繁久彌さん主演の映画・社長シリ-ズの劇中では
宴会のシ-ンで社長さんが自ら芸を披露なさって、宴会部長役の三木のり平さん
社員役の小林桂樹さんも芸を披露なされるなど、この映画は当時料亭で行なわれて
居た実際の宴会をそのまま描いて居ると思われます。
恐らく昔は泰三様がおっしゃいますように料亭やお茶屋さんでの宴会の席で何か
芸をさせられたのだろうと思いますし、芸をする方も仕事のうちと考えて宴会の場を
盛り上げ楽しませる為にお稽古なさっていらしたのだろうと思いますが、
お座敷での宴会では小唄や○○節のようなものがメインとなってそれに合わせて
皆様も三味線を弾かれたり踊られたりなさったのだろうと思います。
今や政治家が料亭などへ出入りする事は悪と言われ、企業も長引く不況で接待と
その費用が削減され東京の料亭の経営は大変だろうと思われますが京都の花街も
お茶屋さんの経営は厳しいのではないかと思われます。

風天様

確かにその通りなのですが、最近はどこもホームバーを持っていたりしていますし、
新橋に行ったことがないものが祇園には行くようなことがある、つまり舞妓をはべらせたいという人が多いから、東京よりはまだましかもしれません。

お茶屋で遊ぶ人がいなくても、舞妓が売れるので結構潤っているところも多いのですよ。
ただ舞妓か若い芸妓しか売れないという、和風コンパニオン化しているのは客のレベル低下のせいですが仕方がありませんね。

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