共存

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最近聞いた事ですが、西陣の大変有名な織屋さんが廃業をするということで、同業社も寝耳に水で衝撃を受けたようです。

今の当主は三代目で、賃貸マンションを3つも4つも持っているだけに、その資産を背景にいつまでも続けて行かれる織屋の一つとしてみられていただけに、なおさら動揺が走ったようです。

本業が低迷しているのはどこも同じです。この先が不透明なのも同様です。

それでもみんな頑張っているのです。止めたくなるのは良くわかりますが、辞めればその分仕事は減って、社員だけではなく職人さんが困ります。

確かに儲かるとか儲からないとかいう金の話なら、辞めたほうが正解なのかも知れません。

かつて地域一番店の専門店が次々と辞めていったのですが、みんな食うには、困らない人たちでした。先代が亡くなって、仕事に対して熱意のないものが殆どでした。

結局先代の教育という問題なのでしょうが、自分の仕事を好きで無ければ続けて行くための知恵、もでませんし、バックに資産があると余計かも知れません。

子孫に美田を残したからこういうことになったということもありますが、この仕事を好きになるための教育にも問題があったのでしょうか。

私は父に茶道だけでなく色々なお稽古事に行くように命令されましたが、結果的にそうしたことで
伝統文化を学び、キモノのことを知り、この仕事への興味がまして行きました。

もう一つは現場の仕事をさせることです。いきなり何となく上の仕事のようなことをさせては、ピンチになった時に直ぐに折れてしまいます。

また基本的な財務の知識も勉強させるべきでしょう。

親が居る間はまだしも、亡くなれば、しかも自らが若いうちなら他にも仕事があると思い、この業界から去って行く人が多いも確かなのです。

ただ今回の織屋さんが廃業を決意したのは、問屋に利用ばかりされ、しかも末端市場でとんでもない値で売られている現実にこの業界に対して失望を禁じ得なかったようです。

非常に真面目なだけに、余計にこの業界のろくでもない流通業者が許せなかったということです。

その点では私も同じですが、それならそれで策もあったようにも思います。

もっと早く誰かに相談して、何とかな残れる道を探って欲しかった様に思いますし、現に西陣の人もそう言っていました。

現在産地の状況は最悪ですし、このままだとこうしたところが益々増えて行きます。

ものがなくなれば流通業者もお手あげです。

メーカーと流通が正しく共存できる道を探るのがこれからの急務です。

どちらもお陰様といえる関係の再構築をしなければなりませんし、これは小売店とと客様との関係でも同様です。

ある意味色々我慢も必要ですが、寛容の精神なければなり立ちません。

私は天職としてこの仕事を残してくれた父とそのモノづくりをするために努力してくれた人にいつもお陰様という思いで仕事をしてきましたが、大変な苦労もありました。

そして確かに利用だけする流通業者には共存できるよう提案もしましたが、我々を何時も上から目線のところは聞く耳も持たず、結果もっとも大切な主力仕入先が全員去り、あっという間に倒産したのです。

お客様も大変困られました、結局商いの本質を何も考えない人だったのかと失望しましたが、今でも近い人は山ほどいるのがこの業界の実態です。正に心配ですが、いつまでもものがあるということがないということに早く気が付いてほしいものです。

真面目な人が失望して辞めるなどということの無いよう、私も相談相手になるつもりです。

日本人として、この大切な文化を残していく使命を感じ、共存して次世代に伝えて行かねばなりませんね。


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