歴史の重み

カテゴリー:

私は現在表千家のお家元と一緒にお遊びするような会の末席を汚しております。

昨年お家元はめでたく喜寿をお迎えになられ、色々お祝いの会が催されてきましたが、答礼として、本日我々の会だけのための御茶事を催していただきました。

表千家の別名不審菴はその茶室名ですが、まさしくその茶室に入らしていただいて、お家元の手によるお濃茶を頂きましたが、その使われていたお道具が半端ではありません。

利休、少庵、宗旦、江岑宗左など千家の歴史を物語る人たちが直接に使ったものを、お使いになりまた手に取って拝見させていただきました。

普通なら美術館のガラス越しにしかお目にかかれないものをさりげなくお使いになり触らせるお気遣いに、一同至福の思いでございました。

不審庵という茶室は利休が営んだ由緒あるモノですが、
残念ながら京都の天明の大火と、明治39年の表千家の火事で、現在ある物は復元されたものですが、それでもその歴史を物語るにふさわしい風格を感じます。

千家400年あまりの歴史で築かれ、先人によって紡がれた文化は多くの京都のモノづくりだけでなく、ソフトの面でも大きな影響を与えてきました。

武士の教養として確立された茶道は、江戸時代各大名家に茶頭が出仕し、指導され継承してまいりました。明治になって長州の武士とも言えない超育ちの悪い、程度の低いカスのような輩によって、遊芸などと呼ばれ、その存続が危ぶまれましたが、この文化としての価値の分かる人たちの手で護られ伝えられ、その後も第二次大戦の後の危機も乗り越えれ現在に至るのです。

しかし今、明治の時と同じ正に超無教養な男共が激増して、その歴史的な価値もわからない輩どものために、今までにない危機的状況を迎えているような気がします。

人の上に立つ者が茶道ひとつ語りもできない体たらくなのです。

キモノ文化は当然この茶道にも相当な影響を受けて、来ましたが、茶道は四季に折々の歳時記、行事があり、その為相応しいキモノの種類も多く、茶道はキモノ需要には大変な貢献をしてきた伝統文化なのです。

茶道が廃れる、茶道人口が減ることは、キモノの需要にも影響を与えます。

京友禅も350年以上の歴史があります。その歴史を考えるとき、インクジェットでのものづくりしかできなくなるというようなことは余りにも情けなく、結局その文化としての価値を考えない、全く日本文化としての教養のない連中のために、守るどころでは無く壊れれ続けてきたという嘆かわしい話なのです。

その歴史の重みを感じて、その価値を理解して、できるだけ何とか先人の技を使えなければならないと私は強く思ってきましたが、結局をそうしたものを需要していただくお客様が護っていただくのですし、嘘の無い真面目なものづくりと販売に一段と努めなければなりません、

今でも平気でコピーをしたり、低品質にとんでもない値を付けるどうしようもない業者が数限りなくいることに危機感を覚えつつも、心ある者たちは先祖のためにも努力しなければならないと改めて思った次第です。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.taizou.jp/mt/mt-tb.cgi/1496

コメントする

月別 アーカイブ