年末にあたり

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2016年平成28年も今日一日となりました。

今年一年を振り返ると本当に色々なことがありました。

個人的には有難いことにまさかと思えるような孫との同居生活が実現し、疲れた体を癒されております。
しかし縁のある熊本の地震だけでなく内外共に大きな自然災害も次々に起こり、またテロなどの事件で多く の人の命が失われ、悲しい話が絶えない一年でした。

来年もエキセントリックな発言をする保守主義的な首長が次々現れ、融和よりも対立という物騒な年となる のではないかと危惧されます。

私の仕事に関しては、およそ良い話がなく、加工場の廃業などが相次ぎ、高齢化もあって現場を去っていく人は増えるばかりです。

個人的には9月にテレビ番組で京友禅の工程などの解説をさせて頂いたり、何度も文化的な講演をさせて頂いたり、啓蒙活動に相務めたつもりです。

FBを通じて今年も多くの方々とのご縁を頂き、まことにありがたく思います。

お陰様で色々なことをお教え頂き、また一つ世間が広くなりました。

先人の知恵と努力の結晶である技の集大成を駆使した我々のものづくりは、中期的に見て、同じことは出来なくなる、つまり上質な本物ののものづくりは不可能になるという危機的様相を、私の予想通り呈しはじめました。

次世代への人づくりを軽視し、成すに任せていた結果、文化力史上最低レベルの政権誕生とともに、伝統文化を支える伝統産業はいちだんんと縮小し、次世代のパトロンを見つけることが出来ない状況です。

政治と文化は密接な関係があることは歴史に鑑みて明らかですがこれほど厚顔無恥、無教養極まりない者どもが増えたなかで、いかにしてその技を次世代に伝えるのかは、しょせん今の文化行政は無能の極みですから、自助努力しかないと覚悟して今まで頑張ってまいりました。

しかし日本の文化は多くの人の共同で成している特徴を持っており、綱を持つ人が一人また一人と手を話して行くと、流される方向に引きずられてしまいます。つまり悪貨が良貨を駆逐します。
来年以降も同じような動きに歯止めをかけることは難しく、私が心配しているように一段と上質な本物づくりが縮小の一途となるでしょう。

しかし実際はそうした本物を求める人のほうが多いはずなのです。

業界でそうしたミスマッチが起こるのは、売り手の消費者目線が希薄なこと、つまりはキモノを本当に好きで、勉強して、真にお客の身になって提案できる人材が急激に減りつつあることが問題で、ただ安くして買い手を増やせば、キモノ文化を守れるなどという妄想を持つものが増えていることも問題です。
私は65歳と言う節目で一端引退を考えたのですが、お客様方の声に支えられ。今日まで続けさせて頂けました。

明年は京都の本社(株)染の聚楽は創業満70年、結社満50年、そして私が父から会社を預かって満30年と言う節目に当たっております。

特にこれと言ったイベントをするわけでもありませんが、お客様の声がある限りは、状況は一段と厳しくとも、変わらぬ姿勢で、泰三のキモノづくりと、その啓蒙に努めていかなければならないと改めて気を引き締めております。

年末に当たり本年の皆様のご厚情へ改めて感謝申し上げ、明年の皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。来年が世界中に平和と幸福が訪れることを念じております。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。

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