諦めない

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京都に帰ると色々と雑事のほかに物作りの仕事も待っているのでそれなりに忙しく日々が去って行きます。
私にとって、和の仕事は和の環境の中だと、その気になれますので、やはり京都でないと制作意欲はわきません。
職人さんの高齢化などを考えると、本当に過去と同じようにはもうできないところまで来ていますので、私ができるのもそう長くないかもしれません。
ただキモノを着るということに関しては、以前より格段に抵抗なく増えているのは確実なので、消費者の声を的確に捉え、流通環境を整備すれば次世代が食べていけるだけの需要創造は可能だろうと思っています。
でも現実は地方の店外の催事なども集客が落ちる一方で、業界全体ずっと暗い影が差したままです。
これは明らかに需給ギャップというか、需要者側の望みをキャッチアップできていない証左だと思っています。
デパートの売り上げも12か月連続減少しているなど、単純に景気が悪いのだと慰めているようなところがありますが、本当はそういうときこそチャンスなのです。
地方催事が悪いのは従来からの固定客ばかりに案内していて新規客が増えていないからというのが大きな理由ですが、もう一つ一番肝心なことは本当の良品、適品がリーズナブルな価格で販売されていないということなのです。いわば基本が抜けているということです。
我々高齢者は去って行っても、キモノ文化を支える時代の人たちには、もっと真剣に消費者の声を聞いてほしいと思います。
安ければいいのではありません。安かろう悪かろうというようなものは論外ですがもっとひどいのは悪かろう高かろうなどというものが跋扈していて、そんな商いが続くわけはないのです。
作り手や売り手に和の心がなければ、消費者の需要のTPOに応えられませんし、いつも口を酸っぱくして言いますが、自ら和文化に触れて勉強しなければ、本物と称するキモノづくりや販売は出来ないでしょう。
別に私のように浄瑠璃やれなどとは言いませんが、和の稽古ごとに身を置くことは決してマイナスにはなりません。
和文化が好きで、キモノを着るのが好きで、キモノの仕事をしているということなら頑張れるのではありませんか。
私は和の稽古事を始め、続けることで、キモノに慣れ親しみ、仕事にも張りが出てきたものです。リスクは当然ですが、あきらめないで消費者に向かう努力をすれば道は徐々に開けます。私が若手に言い続けていることです。真面目な道に花が咲くようにいたしたいものですね。

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