古着でお稽古

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私はキモノを作り売ると言うことを生業としてきましたし、そのためにも色々と自分でも勉強してきたつもりですが、まだまだ足りないこともあろうかと思います。

ただ齡70才という節目をもうすぐ迎えるわけで、この仕事に就いて45年の知識や経験から感じることなどをずっと書き連ねてきました。

過去のブログを読まれれば分かりますが、私はキモノが好きですし、男としては相当多いキモノの数も持っています。

若い頃から少しずつ買ってきたものですが、40年以上だとそこそこのかずになっていますね。
その上父のものもあります。

私は古着というか先人から引き継いだキモノを着ることはもちろん何の抵抗もありませんが、父や祖父、あるいはよく知る人からいただいたものだけで、誰が着た物か分からないものには抵抗がありますね。

それに仕事柄出来るだけ新しいものを買うことで少しでも産地のためになればと思っておりました。

今ではちょっとやそっとではこの苦境を脱することは出来ませんが、キモノ文化はそれを求める人達の意向、思考で大きく変質を遂げていくのです。

現在産地で忙しく生産しているところは、レンタル用のキモノで、当然ですが付加価値の小さい、インクジェットでの生産が主ですし、手描き友禅の本物志向のものづくりは益々減退していくばかりです。

古着であるが何であろうがまずはキモノを着る、慣れるということから始めていただいて、いずれ自分自分のキモノを買おうということになってほしいものですし、その時は
上品な上質な手描き友禅のものを欲しいと思っておられる方も少なくはないのです。

そのためにも古着で稽古しているときには正しい着方を身につけていただきたいものです。
襦袢と寸法を合わせるとか基本を知らない人も多いですし、せっかく着るなら綺麗に着てほしいと思うのは私一人ではありません。

生産が激減して、降る具の方が良いモノがあるなどと良いような話になりつつありますし、インクジェットにいずれ全て席巻されてしまうのかというのも、しょせんはお客様次第です。

物作りの文化の変質は全て客が決めることですが、売り手の方にも大きな責任があるちうのは以前から指摘していることです。

売り手が真のプロを目指しての勉強を怠らないことが結果的にこの業界を支えていうことになるのだと思います。

古着を着るときは、寸法だけでなく、その年齢に相応しいか、TPOは正しいのかなどを、教わり、勉強してほしいものです。

古着を売る店もそうしたことを気にして、お客目線で商って欲しいのに、素人同然の輩が、とんでもないものを売りつけ、その着姿が時々奇妙奇天烈なものと無っ対しています。

古着でしっかりトレーニングをされるというのもキモノ愛好家への一つの道筋かと思いますね。

綺麗に着るということを何よりも心がけていただきたいと思います。

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