レンタルキモノ

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正月早々、しかも大切な晴れの日にとんでもないことをしでかした振袖の販売レン
タル業者は万死に値します。

キモノ業界のイメージダウンも著しく、本人だけでなく親御さんのことを思うと胸が
張り裂ける思いです

これほどの程度の低い者はそうはいないでしょうから、同じようなことはもう起こらないと信じたいですが、ただ近年レンタル業界だけが伸びていて、名前も聞いたことがない新興の業者が雨後の筍のごとく現れています。

観光関連が増えたことの大きな原因でもありますが、振袖販売も様変わりしています。

かつては振袖は買われるのが当たり前だったのですが、あることをきっかけに製品の質が急激に下がり始めたことが、販売でなくレンタルが増えていったことと無縁ではないと思われます。

今から10年以上前になりますが、急成長していたチェーン店がいきなり倒産したのです。
この店は高額な商品を長期のローンで売りつける過量販売が問題となって、自殺者まででる始末で、それがためにローン販売に規制が掛かり、急速に業容が悪化しあっという間に倒産したのです。

ただこの頃までは製品価格は原価積み上げ方式でしたので、確かに不必要に高額な値付けをしていたという問題もありましたが、製品の質はまだ良かったのです。

ところがこの事件を契機に、高額なローンが出来なくなってしまったがために、製品の平均販売価格がチェーン店では下げざるを得なくなり、それでも原価率を25%や30%に押さえるために、つまりは質の悪いものを高く売ると言うことになってき始めたのです。

その需要に合致したのが、インクジェットで印刷するキモノです(現在では技術革新が進み染料噴射です)。
そしてこれに合わせたくしゃくしゃの帯でこうした粗悪な製品が大手を振って市場に出回るようになって来ました。

生地はペラペラで、よくもまあこんなに薄い生地が織れるものだというような今まで見たこともないような粗悪な白生地が使われ始めたのもこの頃からです。

こうした低品質の製品がセットで30万近くもしているのですが、全部セットしても仕入れ値は5万位だったかも知れません。

そういう作り方をする振り袖がだんだん市場を席巻し始め、あまりに品質がひどいので買うに価しないと言うことで借りようという人が増えて来るのも当然の流れだったと思います。
販売するものとレンタルするものとが同じ品質と言うことでは、益々買う人が減り始めた一因でしょう。

買い取りが減ってきたのでレンタルで稼ごうと言うことで、色々前撮りやなんだかんだ知恵を絞ってかなりな高額なレンタル料を取ることが主流となってきたのだろうと思います。あの品質の振り袖のレンタル料としては相当に高いという印象を持っていますが、今や全体に振り袖需要の6割以上がレンタルになってしまったのです。

ですから今まで振り袖販売だったところも次々とレンタル業に参入し、かなりの過当競争のようです。
本当はメークなどは美容室で美容師がしなければなりませんが、かなりいい加減で、違法でみんなしているのが実情です。

とんでもないような輩も数多く参戦してきていますし、今回のことで規制も厳しくなるでしょうし、不良なところは行政指導を受けたり、撤退していくのではないでしょうか。

消費者の無知につけ込んだ商いが、あまりにもキモノ業界で見られ、真面目な業者が大迷惑していますから、行政も厳しく指導して貰いたいものだと思っています。

2度とあってはならない不幸な事件でしたが、被害に遭われた女性やそのご家族の方々には、同じ業界人として心から申し訳なく思います。

これから振り袖を探される方もよくよくその店のことを吟味されることをお薦めします。ちょっと安いくらいでは信用がなりません。出来れば老舗に行かれることをお薦めしたいと思います。

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