連休中も来客が続きます

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あと3ヶ月で閉店となるわけで、色々な思い出が走馬燈のように頭を駆け巡ります。

51才から69才までの男として大事な時期に大変難しいことにチャレンジし続けてきた結果、公私ともに大変なことがありながらも絶え続けてこられたことに今更ながらに支えて頂いた方々に感謝申し上げます。

現在閉店までセール状態を続けておりますが、京都の店の方にもこの連休中にも遠方から来客があり有り難いことでございます。

遅れていた新しい家の建築もいよいよ始まり、秋には完成しまた新たな家の歴史を刻み始めることになります。

先代からの物作りを継承するために始めた製造小売り型経営も、店を構えての形は終わりますが、少し落ち着いたらまた改めて考えて見ます。

お誂えならさせて頂けますが、ただ高度な技を駆使するキモノづくりは、最高品質をかなり近い将来保証できなくなりますので、ぎりぎり今のうちかと思います。

今日の新聞に叙勲者の報道がありましたが、かつては春と秋の叙勲、褒章のころには相当多くの色留袖の注文が舞い込んだものでしたし、今も変らぬ状況なら、つまりそうした需要が間断なくあれば後継者の育成も可能だったかも知れませんが、今更言ってもせんないことで、最近ではほとんど貸衣装で平気で行かれますし、逆に買うつもりで良い色留を探すことが大変です。

私が若ければ、多分間違いなく最高級レンタル業に踏み出していたと思います。

実際現在ある作品をそのようにしてみようかと思ったこともありますが、業界が違いますし、それなりのノウハウを得るためには勉強しなければと思いますね。

昨年度の手描き友禅の留袖の生産数はたった800点くらいで、下がり続けています。

私の若い頃一番生産の多かったものが留袖だったことを思うと隔世の思いです。

そのうち新しい黒留袖や色留袖をお買いになろうという方もほとんど無くなってしまうのではないかと危惧されます。

人生の各ステージで要求されたキモノが、いずれほとんど貸衣装で、写真を撮るだけと言うことになるかも知れません。

宮参り、七五三、十三参り、成人式、結婚式などなどが、すべて思い出の写真だけでおしまいになっていくのでしょうか。

その家の歴史や伝統を伝えて行くのに最良のキモノが家に無くなってしまうのでしょうね。

我々の世代から言えば情けないですが、今の人達には何でも無いということでしょう。
お金があるとか無いとかと言う問題とは別の話のようです。

日本が変ってしまったということですが、それで良いのか悪いのかは、これからの人の判断です。
私は個人的にはそうした一張羅の考え方を伝えるつもりではありますが、なかなかの難問かも知れません。

服飾文化はあくまで家庭教育、育った環境に関係があります。核家族化が進行し、親が伝統文化を知らないのが当たり前のような国となって久しく、その中で、先人から引き継いできた伝統を伝えていくのは至難の業ともいえます。

私はいま娘一家と同居していますので、3歳の上の孫は私が散歩に連れて行っていつの間にかお寺に来ると手を合わせて頭を垂れますし、神社では2礼2拍手1礼が出来るようになりましたし、墓参りに連れて行くと、花を挿したり、水を掛けたり手伝ってくれます。

かつては同居が当たり前だったのが今は別居が常識ですし、そのことが家の文化を断絶させてしまったとうことです。

物知りのジージーやバーバーの活躍する余地がなくなっていますが、幸いにも当家は、それが可能と言うことで、生きている間に孫にできる限りのことを伝えて行きたいと思うこの頃です。

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