NCの店外催事

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私はこのブログを書くことで、どこ出来るのか分からない用途のはっきりした雑巾にも劣るくだらないキモノをとんでもない値で買わされることを避けられるよう、業界人しか分からないような真実も書いてきたつもりです。

しかしながら相も変わらずカス着付けチェーン店やゴミ屑NCのとんでもない商いは止まることがなく、キモノ初心者がその毒牙に掛かっているのが現実です。

かつて私が若い頃は専門店が元気で、チェーン店というような存在はありませんでした。

しかし昭和50年代に入ってキモノを着る人がドンドン減り始め、冠婚葬祭としてのキモノ需要は堅調でも、普段着としてのキモノの需要が急激に減り始め、市場規模が縮小し始めました。
それまでの作れば売れるという時代が終わり、買い手市場となって、売り上げを確保するために問屋が取った手が最悪でした。

それまでは問屋では小売屋が買い取りをするのが当たり前で、足りない分を委託していましたが、小さくなったパイのぶんどり合戦で、買い取りしなくても良いから客を連れてきてくれれば倍の利益を上げますとうことを始めたところが有り、これを消費者セールと称して、今も当たり前のように小売屋が問屋の設営した会場に客を連れて行き買わせると言うことが恒常化しています。芝居のチケットや旅行などいわゆる付録付き販売となっていますが、まあ結局買う人にそのつけが回るようになっています。

そうしたことが当たり前のようにどの問屋もやり始め、真面目に買い取りをしていた小売屋が馬鹿を見るという結果となり、商いの常道からドンドン外れ始めていきました。
それだけ室町の問屋は超無能だったと言うことです。
それ以降まるで詐欺のような一円振袖商法だとかモデル商法だとか、デート商法だとか屑商いが横行し始めたものです。
しかし結局そうした商いにのめり込んだ問屋は、次々と破産しましたね。

本当に室町の問屋はアホと馬鹿と無能の巣窟だと思ったものです。

ところがそういう商いに乗る努力しない専門店もドンドン倒産し始めたり、キモノが好きでもないで継いだような根性のない後継者の専門店が親が死んだらさっさと廃業したりで、焦った問屋は、当時台頭し始めたチェーン店を応援し始めました。

店舗数をたくさん持つチェーン店と取引すると、一挙に何十店舗もの得意先を持つのと同じことで、非常に効率が良いわけです。

チェーン店は当時ドンドンできはじめた駅ビルやスーパーマーケットなどに出店し、入りやすい店構えなので、初心者がつい覗いてみようと立ち寄ります。

その店頭でひどい売り方をするところもありますが、総じて中級品以下のものしか置いていませんから出ようとすると、今度店外で催事があってその時にしか見られない素晴らしいお品が並びますので見るだけで良いから是非来て欲しいなどと言って名前と住所を書かせます。

チェーン店は経費も馬鹿にならないですから、大きな商いがやはり必要です。本来は個々の店が独立採算制で経営できれば良いのですがほとんどが無能の店員で出来るわけもなく、店外催事に客を誘導し、網を掛けて一挙に大きな商いをしようという手法がだんだん恒常化します。

会場に行くと、色々なキモノや帯が展示されていて、確かに普段は見られないようなものが山ほどあります。
各コーナーには派遣の女性が控えていて、社員はそこへ客を連れて行くだけで、販売はそうした女子が手八丁口八丁で口から出任せの嘘八百(まあ本当は何も知らない輩が多いのでほとんど自分の言うことが嘘かどうかも分からないのですが)で何とか売りつけようと必死になります。
あまりにしつこいので辞めようとすると、こんな素晴らしいモノが並ぶのはこんかいしかないだとか、キモノは出会いだとか、ローンを組めばこんなにお値打ちに買えるだとか、まあしつこいことこのうえなく、根負けして買う人もいますね。

ところがこうしたNCの店外催事が諸悪の根源です。

大きな会場を借りるので当然ですが経費も相当なモノですし、当然大きな粗利益がないとやっていけません。

聞いたことも見たこともないような作家と称するような連中のものも、ほとんどは問屋を通しての販売となりますが、大体問屋の出し値の少ないところで4倍、ひどいところでは6倍モノ値付けをしています。すべて委託にもかかわらずです。小物でも普通の専門店より遙かに高い値付けをしています。

こうした馬鹿な商いが平気で行われているのは、一つには消費者が初心者で無知なことがありますが、一番問題なのは、そういう商いを結局推進している問屋の不見識です。

キモノをただのモノとしか捉えられない下品な商いを平気でする問屋の社員などは論外ですが、キモノを好きでもなく、和文化の素養等まさにゼロの社長などを嫌というほど見てきましたが、先人から引き継いだキモノ文化を冒涜するまさにカスです。

こうしたNCの店外催事には確かにそういうときしか出てこないろくでもない輩が、たむろしています。

NCが仮に5倍付けるなら、問屋は作り手から借りて最低倍付けますからそこだけで10倍です。作り手が経費を掛けて自らそうした催事に売りに来ているわけですから、相当原価を抑えないとやっていけないと言うことになり、当然ながらペラペラの生地にインクジェットで作ったようなものが氾濫します。

かつては高額なローンが組めたので、まともなモノも出てきたのですがあまりにもひどい詐欺的売り方をするNCのために自殺者までが出るような事態となって、高額なローンを組むことが難しくなり、購買単価が下がったために、減価逆算方式で物作りをするようになって、とんでもない安物が平気で市場に出てくるようになってきました。

普段キモノの市場に流通しているモノは、大体の相場があるので、こうした催事では値段を化けさせることが出来ないので、一般的には有名でない、そんなときだけに出てくる輩がそうした催事で全国にくっついていくのです。

本当にひどいキモノですが、それでもかつてはかなりの商いをして儲けていた者がいます。消費者の無知も極まれりと嘆いたモノですが、さすがに近年はそうしたNCの商いの本質が見え始め、ここのところ売り上げが急減しているところも多く、このままでは相当経営が厳しいだろうという所も見え始めています。

消費者を欺き、結果的に消費者が後で嘆くような商いに未来はないのですが、地方などは専門店の退潮が著しいので、こうしたチェーン店がつい次へ閉店して行くたびに、消費者が買える場所がドンドン無くなっています。

特に上物を探す人にとっては大変困られることとなっています。

NCがビジネスモデルを変えて、良質なモノをリーズナブルに販売できるようになってくれれば、いわゆる産地にも貢献できるでしょうが、今のような超安物をとんでもない値をとんでもない値で売りつけるというような全物販業種中最低最悪の商いを続けるかぎりこのキモノ文化の低質化はかぎりなく、多くの技も消失するかと思うと残念で堪りません。

まあどちらにしろ、チェーン店などの店外催事には行かないことにこしたことはありませんね。

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