いよいよ今月だけとなりました

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東京に戻り、閉店までの最後の1ヶ月の営業活動に入っております。

7月31日にはその歴史を閉じることとなりますが、今18年間に公私ともに本当に数え切れないほど色々なことがあり、走馬燈のように頭の中を駆け巡ります。

キモノ業界もこの20年ほどで、老舗の問屋や小売店が次々姿を消し、その中には父以来おつきあいしてきたお店もいくつもあり、もし私が勇気を持って銀座に出店していなかったら、泰三のキモノの生産は大きく転換し、作りたいものも作れず、ろくでもない無能流通業者の横暴にもっと腹を立ててもっともっと早く辞めていたことでしょう。

それこそ資産を整理して賃貸物件管理などと言うことになっていたかも知れませんね。

ところで銀座に出店できて念願の製造小売り型経営が実現しても、小売業者としての歴史がないわけで、ほとんどの同業者はすぐに辞めることになるだろうと思っていたようです。

しかし私には続けていける確信がありました。

その当時から小売業者の不勉強は著しく、物を知らないくせに口から出任せで、しかもとんでもない値をつけて金もろくに払わないという輩が増え続けていましたから、私のように若いときからきものを買い続け、草履も誂えで次々作っていった業界人など皆無ですし、茶道初め幅広く伝統文化をよく知る業者などもほぼ皆無ですから、私が前に出ることは消費者にはプラスになると思いましたし、世のためにもなるという思いを強く持っておりました。
商いとして当たり前のことを当たり前のようにどんなに苦しくとも完遂してきましたし、
ネットでの配信も私は当然だと思ってやってきただけのことで、しない人が廃れていくのはそれも又時代の流れです。

社会環境の変化に鑑み販売戦略も考えるべきですが、全産業中もっとも遅れ、先の読めない無能のこの業界がどんどんスポイルされていくのも当然で、物を買うより借りる、リサイクルでも何でも平気と言う時代に、如何にして本物を発信するかは至難の業とも言えますが、銀座に発信拠点を持っていたことが大きく作用し、泰三らしいものづくりが続けて来れたことは、私が考えたことに間違いが無かったと言うことで、それも又皆様のおかげと改めて心より感謝申し上げます。

泰三のキモノをお召しになることでのお喜びを直にお伝えいただくのは、作り手として最大の喜びですし、それこそが我々の使命であり、そのことに邁進することことこそ正義だと私は考えて来ました。
正義のある仕事なら続けられるという信念でしたがお陰で今日までやってこれたのだろうと思います。

閉店後のことは色々考えておりますが、多少なりとも物作りは続けていく覚悟ですし、キモノの好きな人達がもっと増えていただけるよう嘘のないアドバイザーとしても残っていくべきだろうと思っています。
後20日ほどですが見ておきたかったと思われるのでしたら、ぜひおいでください。

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