付録付き販売

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今年もあと2週間ほどとなって来ました。
本当にあっという間ではありますが色々なことがあり長くも感じた1年でもありました。

年末に掛けてテレビ収録があって1月8日に放送だと思っていたらテレビ局の中のいざこざで放映できなくなったとか、つまらないこともありましたが、まあゆっくり出来ない年でございました。

閉店セールで小さな店としては尋常でない注文を頂いたことで、通常1ないし2ヶ月でお納めできることが、半年にもわたっており、まことに持ってお恥ずかしい話ですが、大変ご迷惑をおかけしてまことに申し訳なく心よりお詫び申し上げます。

順次お納めしておりますので、もうしばらくお待ち頂きたいのですが、着用予定がありましたらあらかじめお申し出ください。

さてキモノ業界は今年は主に西日本の西日本の災害などの影響もあって主に後半から催事での来客も少なく、特に地方都市の落ち込みが顕著で、そのため産地の減産が止まらず、売り手も含めて高齢業者の廃業、引退などに拍車が掛かり始めているような感があります。

来年以降も団塊の世代が全員70才代となり、他の産業同様、この業界も特に流通側の引退者が続出するでしょう。

売り手の補充もままならず、そのことが販売減につながり、流通在庫の動きが悪くまたも減産といういわゆる負のスパイラルに入っているので、その輪を断ち切るのは難しい状況です。

結局そうした流通側の環境から、勢い催事型販売が増え、店内には消費者の求めるモノがないという、これもまた矛盾した状況です。

店外催事と同様多いのが、ツアー販売で、観光、観劇等のいわば付録付き販売がかなり以前から日常茶飯事のように存在しています。

まあ冷静になって考えれば分かるのです、純粋に招待、普段からのお取引の御礼と言うことなら問題ないのですが、結局は販売するための一手段であり、当然その商品代にその旅行費などがオンされているのです。

ですから通常より高く売ると言うことが多いので、私は感心しません。

大体はこうしたことを企画するのは問屋側で、参加する専門店は客を連れてくるだけです。顔見世でも一緒に観劇するところは希でお客を南座に送り込んでその間外で遊んでいるという輩も多くて、苦々しく思いますが、問題は近年そうして招待された客が必ずしも買ってくれないとか、買い物の金額が小さいと言うことで、問屋の持ち出しになることも多く、そういうときは専門店と経費の分担をやかましく言っているようです。

ほんの一部の富裕層がそれなりに買い物をしてくれればペイするのですが、特に今年などは経費倒れとなっていることも多いようです。
こうした販売手法を余り回数を重ねると、経費ばかりが先行して資金繰りに影響します。

かつてこうした販売ばかりを主に展開していた有名な問屋があり、結局参加する小売店、やお客様もやや固定化するので、手を変え品を変え、色々な企画をして人を呼んでいたのですが、余りに経費を掛けすぎて、それがために破産してしまいました。

まあそれは極端な例とは言え、結局経費が品物に乗るので、お客様が高いものを買わされる結果となり、私は考えたこともありません。

とはいえそれを止めると、その分の売り上げが出来ないということで、結局麻薬のように続けてしまうのです。

その企画が赤字なら本当は止めた方がプラスなのでしょうが、今何もしないでいると、専門店はほぼ殆ど買い取りもしてくれないので(結局そうなったから問屋が余計なことを考えたわけですが)、殆ど売り上げが出来ないというわけで、不必要な経費を掛けて色々な販売企画をすることがまるで常識となり、他業界では考えられないような呆れた状況となりはてたのです。

商売の本質や常道を逸した、消費者目線ゼロの商いに未来がないように思いますがね。

如何にすれば上質な良品を適正な価格で消費者に届けられるのかと言うことにリスクを張るべきでしょう。

それが出来るところは当然生き残っていけますが、つまらない企画販売などは結局自らの首を絞めるわけで、キモノ業界の苦境はこうした基本がなっていないという所にあるのですが、それに気が付いていない者の方が大半ですので困ったことです。

来年も全く同様のことが繰り返され、益々業界は縮小していくことのないよう、当たり前の商いを実践することを70になる私のようなベテランから現役諸氏にお願いしたいものです。

私はマイペースでまだお客様のために働きます。
今のうちなら誂えならなそれなりの物もつくれそうだと発信したら現実にご注文が入っております。

私を必要とされる方がおられるかぎりは来年以降も頑張る所存でございます。

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