価値観の急激な変化

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ここのところきもの市場は大変低迷していて、色々な催事は集客が少なく購買単価が下がっていて、大苦戦です。特にナショナルチェーンの落ち込みは歯止めがきかなくなっている様な感が有ります。

しかしつらつら思うに、これは単に景気が悪いとかという話で済まされない価値観の変化が著しいのではないかと思います。

借りて済まそう、古着でも充分と言う人が益々増えているようです。
キモノだけでなくアパレル業界もどんどん縮小しており、レンタル市場も拡大しています。

キモノは洋服とは違うという人もいますが、服飾文化という意味では共通した因子を持っており、普段洋服で生活しているキモノ初心者などがキモノを見る目は、どうしても自分の好きな洋服の色とかに影響を受けるでしょうし、価格的な問題もあって、旧来の価値観がだんだん通じなくなっている様な気がします。

キモノを自由に着たいという人も増えているような気がしますしSNSなどで自分のそういう着姿を発信している人も少なくないですし、そういう人達の影響力も小さくないと思います。

ただ難しいのは今もまだ旧来の価値観を愛でる、良い物とは何かが分かっている様な人達も少なくない訳ですから、1度に何かが変ると言うことでなく、価値観が一段と多様化して行くと言う課程に有るのだろうと思います。

ですから非常に作り手としても難しく、売り手がそうしたトレンドを把握して指示して行かねば、着る人が求めるモノと益々乖離し、リサイクルに需要が流れてしまいます。

私は父以来のモノ作りの方向を変えることはいたしませんが、ただ最近絵羽ものの需要が相当減っているので、どうしても付下げ、あるいは仕立て上がれば軽い訪問着となるような物作りを中心に考えなければならないのかと思うのですが、泰三しかないような豪華なモノを求める声もあるので悩ましいところです。

服飾だけでなく、今世の中がまた変りつつあり、若い人達の中にはやり甲斐を求めて、必ずしも大企業や役所などに行かないという人達も少なくありませんし、そうしたパワーが劣化した組織の再生の源になるのだと思います。

金だけではない心豊かな人生を送るためには若い間に耳目を開いて色々な事を学ぶ、つまり教養を積むことが大事だということを肝に銘じて貰いたいモノですね。


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