御礼

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過日の第4回泰三の会も無事終了いたしまして、事前にご注文になったお品は皆さんお気に召してご期待に添えたのは大変嬉しく思っております。
おいでいただいたお客様各位には心より御礼申しあげます。

これからも2ヶ月に1度くらいは東京に出てくる用事もありますので、それに合わせたミニ催事を続けるつもりでございます。

ネットでのご案内だけですので、見落とされる方もございましょうが、特に案内希望の方は事前にお申し込みいただければ必ずご連絡申し上げます。

またこれからの催事でも、泰三の作品の啓蒙だけでなく、お客様のご注文を主に考えておりますので、こういうモノが見たいとか欲しいと思われることがあればご連絡ください。

何時も申し上げているとおり、今年になってもキモノ業界は苦戦が続き、市場規模は縮小の一途となり、新規生産、特に絵羽ものは激減しており、職人さんの高齢化、廃業に徐々に拍車が掛かりそうですが、もっと深刻なのは以前にも指摘していたとおり、まともな売り手の不存在が顕在化しており、専門店の廃業、あるいは倒産も増えて行きそうな気配です。
そうしたことから益々消費者の求める適品に出会えるチャンスが減って行くことになります。専門店の廃業は、当然そうした店を対象に商ってきた問屋の苦境を招き、2月に日本橋で関東一円の専門店の頼みの綱だった問屋が廃業をしましたが、同種の商いをする問屋ももう殆ど無くなって来たというのが実態です。

私自身でも京都の知っている同業者にお客様のご注文の品を探しに行っても、段々モノがなくなっていることを如実に感じます。

キモノという文化への需要の構造も近年変ろうとしているのも事実で、重い加工の絵羽物への需要は一般的に大きく減っており、どちらかというとあっさり目の軽い柄で、なおかつ少しはお呼ばれに席に着ていっても恥ずかしくないような付け下げや、軽めの訪問着への需要が主流となっています。

とは言っても仕事は本物志向で、浴衣の出来損ないのようなキモノへの需要があるわけではありませんし、粗悪な物がそれに似つかわしくない値で売られることへの批判は高まっています。
安ければ売れるというような発想しか持ち得ない物がとんでもないモノを作るので、友禅だけでなく西陣織も原材料費を落とそうとして非常に質の悪い物を作っている現実は看過できません。

そうした原因は何も変らない劣悪な流通醸造にあるのですが、京都の問屋の組合員も相変わらずとんでもない商いを推進していて、まさに知恵も無く、最悪のマーケティングが続きます。勿論中にはリスクを張ってそうしたろくでもない構造から抜け出し、独自の道を模索しているところもありますが、所詮単位が小さいので、泰三と同じで業界を変えていくほどの力はありません。

近年はリサイクルのキモノを着ることに何の衒いもなくなり、SNSでもそうしたキモノ姿が毎日大量に情報として出ています。

私は立場上それを良しとはなかなか言えませんが、呉服専門店が力を失うと共に、リサイクル店やレンタル店のシェアは高まっています。

ただそういうところにはなかなか逸品物はありませんし、私どもが親子二代で製作してきたキモノでも、ネット販売も含めて殆ど出てくることはありません。
同業者の良品も見かけません。

これはそうした作品が時代を超えた美を有していると言うことの証しかも知れませんが、受け継いだ人が2度と作れないキモノだと思えば手放す気になれず、箪笥に温存されてるのではないでしょうか。
この先の生産状況から勘案すれば、そうしたキモノが現存する最高級品となり、それが市場に出回ることは確率的に低いでしょう。

以前にある方が、泰三さんのキモノが何処かネットに出ないかずっと見ていると言われていましたが、殆どそういうことはないと思いますね。

ただ軽めのキモノはリサイクル市場に出回るでしょうから、昔のモノの方が生地が良いと言うようなこともあるので、見る目さえ有れば時々良いモノに出会えるかも知れません。

そういう意味で目を肥すのは物選びの基本ですし、私のミニ催事もそうした人達の勉強になるのなら見るだけでもおいでになっても構わないと思っています。

ただおいでになるときはその旨おっしゃっていただきたいのと、余りお構いはできないと思いますのでご容赦ください。

来月で70才の節目を私も迎えますが、お声がある間は今しばらくキモノ文化のために、キモノを着たいと思う愛好家のためにも出来る範囲で現役でいるつもりでございます。

これからも疑問に思うことなど何でもお尋ねください。

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