ジレンマ

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長い文章を書いていたらどういうわけか最後の最後で消えてしまいまた書き直しです。

ここのところ良い話が全くありません。

市況は一段と冷え込んで、メーカーは売り上げがかなり落ち込み頭を抱えています。
特に上質な上物を作るところほど落ち込みは大きいようです。

このまま何もしなければまさに打つ手も無く、廃業に向かうところも増えて行きます。

キモノを着る人や関心を持つ人は増えていますが、買う人は減っているというのはまことに奇妙ではありますが、レンタルやリサイクル市場は活発ですから納得です。

古着を着る事への抵抗感など今は無いに等しく、晴れの場所でもレンタルで済ます人も激増していますから、本物にこだわるメーカーにとっては不甲斐ない思いです。

ところがそうしたメーカーが見るだけの会をするとかなりの人が集まるわけで、潜在的にはやはりそうした物を買い求めたいという願望は当然ながらあるはずです。

結局経済的な理由が一番でしょうが、今の政治に対する不信から不要不急の買い物は控えようという事態になって来ているということでしょうか。

もう1つはそうした物を何処に買いに行けばあるのか。どの店が信用できるのかという、この業界の流通業への不信も背景にあるでしょう。

今更申し上げませんが、呆れるような売り方をしてきた店が山ほど存在していると、えり善さんのような真面目な店がかすんでしまい、専門店で買うのが怖いなどと言う信じられない思いを持つ人もいます。

結局キモノ業界が消費者不在のとんでもない商いを続けてきた結果が今の事態を生んでいるとも言えます。
ある意味自業自得なのかも知れませんが、梅垣さんのような本物を作る人と、それを買いたいと思う人との橋渡しが上手くいっていないという事実を見るに付け、私もこれからそうした人達のお手伝いをしなければと言う思いを強く持ちます。

潜在的に買いたい人がいると言うことが分かりながら実需に結びつかないジレンマを如何に解消するかというのは、正しく流通業のこれからの使命でしょうが、業界しての自浄能力はゼロに等しく、本当に消費者の声を聞いている者は本当に一部だけという有様です。

ですからメーカーももっと消費者に向かって実のある発信をするべきですし、そのためにブランディングを強化すること、不真面目な業者をメーカー側から排除することです。

生産者の高齢化などから事は緊急を要するのですが、文句を言っている割に具体的な行動を起こす人が少なく、結局従来の流通環境に甘んじているのが現実です。

結局それなりに資産もあって食うに困らないという背景から危機感が薄いのではないかと思います。

必死にならないと改革は出来ませんが、そこまでしなくてもという風に、自ら動くことを避けているように見えて仕方がありません。

今社会の変わり目ですし、価値観も大きく変化しています。
これほど縮小した業界ならやる手もまた逆に色々あるように思います。

やるかやらないか、それが問われます。

傍観したような言い方で申し訳ありませんが、私は命を掛けてすでにやってきましたし、お陰で今も楽しく仕事をしております。

実需者との信頼関係の構築、それには色々な道や方策もありますが、そのことを肝に命じて前進すれば自ずと道が開けると信じます。

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