業界は早夏枯れか

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先日お世話になっている裏物屋さんに行って話をしてみると、連休以降非常に荷動きが悪いということです。

裏物が売れていないということは表地の売り上げが少ないということですし、昨年の秋以降天候のせいもありますが、対前年を割り込んで相当に苦戦の状況ですが、今年に入って益々悪化しているとのことで、5月も休みが多かったせいもありますが、展示会をしても集客がすくなく、お客様が来られても見るだけという事も多く、色々と悲鳴が聞こえてきます。

こうしたことを受けて産地の減退に歯止めがかからず、廃業や再編などの話が次々と聞こえてきます。

呉服だけでなくアパレルも相当に悪いと言うことですから景気とも関係してるとも言えますが、呉服の場合は特別な理由が有るように思います。

何時も申し上げているようにキモノを着たい、関心を持っているという人は増えているわけで、それが実需に結びつかないのは、やはり売り手側に問題があるのでしょう。

同じ客ばかりに案内状を送り店外催事をしても、客は高齢化しているし、さんざん色々な者を買って来たこともあって、欲しいと思う物も無く、買わなくなるのは当然です。

作り手も早々新品を次々作るわけにも行きませんから、委託で商う店は同じような品が何度も行ったり来たりするわけで、それでは商品が陳腐化し始めて販売できません。

それが新しいお客だと全ての商品がその人にとって新品になるわけですし、そんなに商品を入れ替えする必要もありません。

つまり販売が減退している大きな理由の1つは、新規客獲得の努力が足りない、極端にいえば何もしていないということでしょう。特に老舗ほどその傾向が強く、現実に相当苦戦しています。
しかし商いの姿勢としては老舗の方が安心できるところが多いので、つまらないNCの店外催事などよりも物が良くて良心的だと思います。
業界全体見回しても、老舗の名店の名が殆ど殆ど上がらないほど、特に地域一番的存在が姿を消していることは由々しきことで、京都のえり善さんなどの奮起を促したいところです。

市況が悪い一番の理由は、非常に下品な商いが横行していて客の声など無視で、とんでもない物を口八丁手八丁で売りつけて来たありとあらゆる販売手段が消費者から忌避されていると言うことでしょう。
そうした商いを仕掛けるのが京都の大手問屋と称する輩で、今問題になっているとんでもない値をつけて半額にするという値引き商法もそうした問屋が主導しています。

勿論見識ある専門店やデパートなどは断るでしょうが現実はそういう情けない商いに乗ってしまうところがが多いのです。

そして最もこれからも問題なのは、人材のレベルの低下です。これは単に販売員の物知らずと言うだけでなく店主や経営者の見識の低さで、正しい教育も出来ていないという事ですし、今の状況では益々人材は劣化していくでしょう。

結果的に買いたいと思われるお客も、何処に行けば良いモノがあって安心して買い物ができるのかと言うことで、お買いにならないでうろうろとされていると言うことなのでしょう。
そういう状況だから私もまだまだ世のために辞められないわけですが、いつまでも続けられるわけもなく、後を託す人達の努力に期待するしかありません。

ただアドバイザー的な事はこうしたブログなどを通じて出来るだけ長く続けたいと思うこの頃です。

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