暗中模索

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京都は祇園祭りの最中ですが、今年は梅雨明けが遅く、まだスカッとした夏空が訪れません。祇園祭が終わると、すぐにお盆で、秋がやってきます。

きもの業界はお盆休みが明けると、秋の商戦を迎えかつては大変忙しい目をしたものですが、今や夏枯れ状態が続くだけです。

この先どうなるかと言えば、単純には高齢化が止まらず、後継者がいないわけですから、今できるモノづくりがあと何年出来るか、高度な技が伝えて行けるのかが焦点です。

インクジェットで良いと思っている人には関係のない話ですが、高度の技を駆使した本物が無くなれば、低品質低価格のものもいずれ共存できなくなるのも自明の理です。

文化的なスポンサー、つまり本物を買い求める人たちが今後増えるのか、もっと減っていくのかということに、このキモノという文化の未来は委ねられています。

ただ作り手だけでなく、売り手の高齢化も進み廃業も増えているわけで、作り手と消費者の間の橋渡しが特にこれから最重要課題だと思います。

私はそれを今から20年近く前から実践してきたので今があるというのは事実です。

キモノ業界では今頃になって取引条件の改善などと大見え切っていますが。実に嘆かわしく、その中心人物の一人の企業は支払額に高率な歩引きをしていたり、ある企業は買取と言っていたくせに売れなければ平気で返品して新しい物と差し替えるとか、あまりにも作り手を無視した、軽んじた行動が多く、まあいずれ必ず淘汰されていくのは間違いなくても、売り手の不存在はそのままなら作り手を消滅させます。

作り手と消費者が直接つながった方が良いというのは、その作り手にそれなりの知識や見識がある場合で、単に直でやれば安くなるから需要が増えると思ったところはすべて失敗しています。
やるならやはりキモノや帯全般の知識を得ること、キモノを着るということを実践することが大切なのは言うまでもなく、ほとんどの作り手ができないから、だからこそやはりその橋渡しとなる売り手の存在が重要です。

デパートはその社員の質が急激に落ちていて話になりませんし、やはり専門店が奮起していただかないと困るわけです。

高齢化して辞めて行くところは仕方ないにしても後を継がれた現役の人には、この文化を守る使命があると自覚し、本物を伝えるための努力を骨身を惜しまずしていただきたいのです。

私もできる範囲で、健康なら啓蒙啓発活動は続けるつもりですし、お客様の声がある限りは辞められないのは覚悟しています。

秋の商戦がどうなるか非常に気になるこの頃です。

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