one team

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キモノ業界の生産上の危機はかなり深刻な情勢ですし、このまま手をこまねいていたら、京友禅の糸目糊置きを駆使した手描き友禅はいつか消滅する恐れがあります。

そしていつの日かインクジェットかそれ以外の機械染めでしか物作りが不可能になるかも知れないと言う恐れがあることは以前から指摘するところです。

ただキモノを買いたいと思っている方々は本物志向が強く、インクジェットなら買わないで借りるという声も強くなるのではないでしょうか。
あるいはキモノが消耗品的な扱いをされ屢様になるのかも知れません。


現在もインクジェットで作られたキモノは相当数市場で販売されているのですが、この業界の流通業者の最低なことは、その製法を隠しているところが殆どで、生地もペラペラなのに手描きと同じような値をつけているのです。

こうした消費者をある意味欺く販売は自らの首を締める行為で、消費者の信を失い、益々売れなくなっていきます。

お買いになるときはインクジェットかどうか確かめられることをお薦めします。
もし嘘をついていたら返品対象となるでしょう。

ただインクジェットでの生産も技術革新してかつてよりかなり高いレベルの物も生産されているので嘘をつかず、かつリーズナブルな価格で販売できればそれなりに需要はあるとは思います。

しかしやはり先人が作り上げてきた手描き友禅の世界を守るべきだと言うのなら、それなりに知恵を出し、全ての業者がまさに同じテーブルで話し合い、同じ舟に乗るべきでしょう。

とんでもない売り方をしていれば消費者は離れる一方で新規需要が落ちるばかりとなりますし、作り手の生計が成り立たず、いずれ売るための商材が無くなっていきます。

友禅の産地は京都が中心ですが、金沢、東京、十日町でも作られています。
また流通業も京都だけで無く、東京、名古屋などにもそれなりの規模の業者もいますし、
小売業者にも心ある人も少なくないわけですから、行政も加えた皆の思いが共有できれば、つまり
one teamになれれば、不可能と思えることも可能になる可能性があります。

業界には組合が山ほどあっても上手く機能しているとは言えません。
バラバラで自分の立場のことしか頭にありません。

皆の思いをまとめるにはやはり強力なリーダーの存在が欠かせませんが、残念ながらこれといった人が見当たらないのは不幸なことです。
流通側にそれらしき人がいますが、有言不実行で有名ということではだれもついてきません。行政が要になってくれればいいのですがね。

私自身は組合活動が嫌いで、組織に属さず一匹狼の職人的な仕事をしてきたのでこうした輪の中に入れないのは申し訳ないのですが、願わくば次世代の人たちの協力体制を望みたい物です。


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