京鹿の子絞りの話の最近のブログ記事

銀座に恩返し

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銀座は、戦後間もないころは焼け野原だったのですが、まさに急速に復興し、今上天皇のご成婚を契機に、一種のキモノブームが起こり、銀座の呉服屋さんで良いものが急速に売れるようになってきました。 銀座の呉服屋さんの良いお客さんというのは、戦前は新橋の花柳界のお姉さんで大体老舗と称するところは、そういうところをお客さんとして創業しています。 それが戦後の急激な復興需要で、特にオリンピック

改めて桶染めについて

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来月、泰三の振袖を買われたお客様を、その製作現場、つまり職人さんのところにお連れするのですが、泰三の振袖は、慶長小袖をベースにした華麗なキモノです。 桶染めという特殊な染め方をして、金彩、刺繍を駆使した作品は現在ではコピーするところがあっても同じような仕事はできません。 この桶染というのが非常に難しい技で、京都でも本当に上手くできる人はわずかです。 写真のように、色と色の際が綺
前回の解説で桶染めの難しさがお分かりいただけたかどうかはわかりませんが、多色の絞り染めをする場合、どうしてもなくてはならない作業なので、桶作りの職人さんは欠くべからざる存在なのですが、この間も訪問した桶やさんも、70歳に近い年齢で、その仕事の難しさゆえ、この工程に若い職人さんはゼロです。  この先京都での生産は10年持たないのではないかと言う危機感を改めて持ちましたが、ここま
前回桶染めのための桶作りについて解説いたしましたが、その大変さの一部でもお分かりいただければ幸いです。さて桶ができるとこれを染屋さんに運び染に入るわけです。これがまた特殊な染め方で、普通の友禅は前にもご説明した通り生地をはって引き染めをするわけですが、この桶染めはステンレスのタンクに染料を溶かした浴槽で桶をころころ転がしながら染めてゆくのです。  簡単そうですが、染むらのない
前回、絞り上げるまでのところを大雑把にご説明しましたが、実際の作業を見ないと実はこの大変さはよくわかりません。この技法にかかわらず見学をご希望の方は遠慮なくお申し付け下さい。さて今月はいよいよ絞ったものを染める工程に入りたいと思います。 これが実はとても大変な仕事なのです。絞りのきものをご存知の方にはご理解いただけると思いますが、地色と絞ったところの色は違いものが多いのですが(
先月お話したように絞りにも下絵の工程があり、実際に絞るところをマークしないと次のいわゆる絞る工程に入れません。さて実際に絞る作業ですが、絞りの技と言うのは、実に多く、長い歴史の中で次々と創作されてまいりました。ざっと挙げると、本疋田、針疋田、唄、中帽子、平縫い、笠巻、小帽子、三浦、折縫い、蜘蛛、等まだまだあるのですが、とても一々解説できません。絞った後どうなるかは、このシリーズ
前回絞り染めの歴史について全般的な話をさせて頂きましたが、今回から具体的な工程について順次解説させていただきます。一口に絞り染めといっても実は長い歴史の中で数え切れないほどの技法が考えられ、現在普通に使われているものでも十指に余ります。 それを一つずつ解説するのは少しばかり骨ですので、あくまで京鹿の子本疋田絞りにそれこそ絞り込んで話をさせていただきたいと思います。まず全般的な工

第1回 絞り染めの歴史

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絞りの歴史は古く、日本でも6、7世紀にはすでに行われており、その後次々と技術的に工夫改善し「京鹿の子絞り」に代表される現在の高度な技法が確立しました。もともと東洋における絞りの発祥の地はインドといわれておりますが、布や皮という後世に残りにくい材質のものに加工をするだけに、その伝播の過程を知ることは困難ではありますが、数少ない出土品などからそのように考えられております。  その他
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