文様の話の最近のブログ記事

文様(もんよう)の持つ意味

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キモノや帯に使われているデザインは文様(もんよう)と我々は呼んでいます。 中国古来のモノ、日本で生まれたものなど、我々が使う文様は本当に種類も数も多く、まさにデザインの宝庫です。 ヨーロッパのブランドメーカーも日本の文様を参考にしたデザインやパターンを数多く作っています。 地政学的に日本は色々な文化の到達点となっており、長い歴史の中で融合し自らのものを作り上げてきましたし、今も

文様の移り変わり(その3)

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江戸時代の文様時代の流れと共に移り変わった模様の歴史を順に記します。<慶長模様> 江戸時代初期、慶長年間(1596~1615)に盛んに使われた文様形式で、紅、黒、白で染め分けた色々な取り方の場に、刺繍や摺箔(すりはく)、絞りなどの技法で、四季の草花などの小柄で埋め尽くしたようなものをいいます。有名な慶長小袖は、地無し小袖ともいわれ、やや暗くて重厚な色調と細密な表現が特徴です。現

文様の移り変わり(その2)

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5.鎌倉時代鎌倉時代になると、当然のごとく武家政治の影響が見られるようになります。この頃の文様の大きな特色の一つは、絵画的な文様です。鶴岡八幡宮の螺鈿の硯箱などは、垣に菊が咲き誇っているといった、美的にも、また技術的にも代表的な傑作です。もう一つの特色は組み合わせ文様が多く出たことです。たとえば州浜に菊、あるいは千鳥、牡丹に蝶など、今でもよく使われる文様ですがこの頃に考えられま

文様の移り変わり(その1)

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文様は有史以来数え切れなく現れ、また消えていったものもありますが、それぞれに何かの意味を持つものや、単に装飾的なものや、中には魔よけのような呪術的な意味を持ったものまで非常に多様です。これはその時代背景の中で生まれてきたものが多いということの表れでもあり、日本の長い歴史が生み出した文様の移り変わりは、当然日本固有のものが多く大変興味深いものです。日本人が着てきた服飾の文化の移り

文様とは

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我々が着物を作るとき、まずはどんな種類のきものを、どんな模様で、どんな加工をするかと言うことを考えますが、このときなんと言っても一番大事なことは模様(柄)です。模様を創る、いわゆるデザインをするということはとても楽しいことではありますが、そのきものに命を吹き込むわけですから一番時間と神経を使うところです。 特に私の作品のように一柄一点の場合そのきものにどんな柄が一番ふさわしいか
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